表紙 宮沢賢治はなぜ石が好きになったのか
堀 秀道
石は人間の文化と深い関わりをもつ。
われわれは岩石を利用することで旧石器文化を、
鉱物を利用することで新石器文化を、
鉱物から金属などを取り出すことで、
その後の、現代へと続く文化を生み出してきた。
広大な自然の中から特定の石に着目し、それを利用する、
そのことこそ、
文化をもつ人間へと飛躍する第一歩であった……。

宮沢賢治はその作品に鉱物を多用し、すぐれた効果をおさめた。
なぜ彼は、それほどまでに石が好きになったのか?
みちのくの大河、北上川の白い浅瀬には、
大量の「北上川ダイヤモンド」が集積している。

その結晶は、朝日や夕日をあびると、きらきらと美しく輝く。
感受性に富む少年時代、彼が
この幻想的な光景に魅了されなかったはずはない……。
2006.12 四六判308頁 定価2310円(5%税込 本体2200円)
ISBN978-4-88622-335-7

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