表紙 カイミジンコに聞いたこと
花井哲郎
カイミジンコは長さが一ミリにも満たない可憐な体の持ち主で、
二枚に折れた殻で覆われている。
この殻がちょうど貝殻のように見えるので、
貝微塵子という名がついた。
殻の表面に生えている毛が、種類が同じだと、
どの個体をとっても位置がみな同じであるということに気づいたのは、
もう二十年も前のことであった……。
専門のカイミジンコを観察したときの、
その眼で世間を見たい。
この眼は、突き詰めれば自然史科学の眼であり、
学んで納得したものしか信用しない
という素朴な経験主義の眼でもある……。
2006.12 B6変形判269頁 定価1575円(5%税込 本体1500円)
ISBN978-4-88622-066-0

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