第1章 野生の群れに会う
1 初めての出会い
中宮温泉/出稼ぎからもどる
2 サルと人とのかかわりの歴史
お止め山/これまでの調査
第2章 豪雪に生きる
1 冬の白山
雪道をたどる/再会/蛇谷/調査基地
2 サルの一日
雪面の変化/群れの行動/ある一日/
採食地/休息地/泊り場/移動/豪雪への適応
3 雪山のけものたち
足跡は語る/かべじし/無関心/闇に生きる/野犬
第3章 あるオスザルの死
1 謎ときの醍醐味
二回目の調査/異変/合流/死体を拾う/推理する
2 群れ生活のあり方(1)
移動の開始/仲間意識/頼る頼られる/
ナバタでの広がり/弱者の悲哀はない/尾を上げる
第4章 群れの四季
1 季節移動
蛇谷の春/若草を求めて/出産期/樹海の奥深く/
実りの秋/交尾期/年齢区分/群れの肌ざわり
2 まぼろしを追って
変わりゆく自然/群れの数/分布様式/個体数を調べる/
群れの分裂/分裂の要因
第5章 群れ間に闘争はなかった
1 例数を積み重ねる
前途遼遠/追い払う?/混ざり合った状態/混ざり合う過程/
別れあう/近接したままとどまる/すれ違う
2 群間関係の論理
遊動図/遊動の相互作用/引きずられ合う/吹雪の中で/
三つの傾向/近接時におけるサルの行動
3 群れ生活のあり方(2)
力量の差/強い弱いの関係/移動時のならびかた/
危険への対処/音声について/群れを出るオス/
ハナレザル/同世代のオスたち
第6章 群れの歴史
1 変化のきざし
山里に出る/行動域の拡張/弱いメス
2 記録的な大雪の中で
五六豪雪/分散してとどまる/謎とき再考/あそびがない/
狭い地域にとどまる/冬から春へ/サルは死ななかった
終章 野生を問う
遊動生活にこだわる/群れを実体としてとらえる/群れとは/
メスのあり方/オスのあり方/オスとメスの関係/今後の課題
あとがき
索引