第一章●原風景
第一節 江戸と自然
空から見た東京/原風景を求めて/いろいろな資料/人々の楽しみ/
一枚の浮世絵から/花見のこと/ウグイスとホトトギス/尾久の原のサクラソウ/
江戸の近くのサクラソウ/荒木田の原のスミレ/荒木田土と今土焼き/道灌山/
青雲寺/ひぐらしの里/谷中感応寺/釣りの名所/水鳥の楽園/
江戸の豊かさ/緑の手入れ
第二節 江戸の町
山の手と下町/江戸の鬼門/江戸の川/水害の記録/権現堂の警鐘/
日本堤と隅田堤/はんのき山
第二章●時の変化
第一節 時の流れ
とくに緑の少ないところ/緑被率/公園について/川と近代産業/
滝野川の反射炉/製紙産業の進出/ラシャ場/レンガ工場/
ガス会社と火力発電所/お化け煙突/汚水処分場/藍染川/化学工場/
ドゥーリトル空襲/川と鉄道/線路の土手/江戸道/道路計画
第二節 川の流れ
荒川放水路/地盤沈下/隅田川文化/川の漁業
第三章●光と陰
第一節 町の性格
新東京繁昌記/伝統産業の変化/屠場と牛鍋屋/皮革産業と靴の製造/
火葬場/二人の人物
第二節 市内と市外
移転の強制/そのための方策/無視されてきたこと/四度の焼失
第三節 貧しさと自然
静脈産業/すき返し紙のこと/ボロの価値/屑屋とバタ屋/外へ外へ/
法規の移り変わり/スラム街(不良住宅地区)/山谷のこと/不況の中で/
ホームレスとは/差別と迷信/カレンダー事件
第四章●川から街へ
第一節 都市化の波
戦後まで/東京オリンピックの頃/バブル、その後
第二節 地域の変化
防火堤と火除地/再開発/超高層ビル
第三節 豊かな川へ
歴史を逆に/荒川のこと/危機一髪/役所の姿勢/市民活動/自然再生/
困った独断/見直すことの必要性/思いつき行政の例/問題は川の構造/
たとえ「悪魔」と呼ばれても/外来種の問題/サクラやコスモス/ハンノキを植えたい
第四節 川から街へ
緑が残されたところ/公園のはじまり/上野公園/谷中霊園/ある攻防/
見落としがちな身近な自然/ヒートアイランド現象/公園はぜいたくか/
屋上公園のこと/工場跡地の自然公園/暗渠の見直し/一歩先を行く韓国/
ある屋上の観察/まかぬタネは生えぬ
関連年表
参考文献
あとがき